----------- 塔 和子(とう かずこ) ----------
1929年愛媛県にて生まれる
1944年ハンセン病により大島青松園に入園
1951年赤澤正美氏と結婚
1961年第一詩集『はだか木』
1969年第二詩集『分身』
1973年第三詩集『エバの裔』
1976年第四詩集『第一日の孤独』
1978年第五詩集『聖なるものは木』
1980年第六詩集『いちま人形』』
1983年第七詩集『いのちの宴』
1986年第八詩集『愛の詩集』
1988年第九詩集『未知なる知者よ』
1989年第十詩集『不明の花』
1990年第十一詩集『時間の外から』
1993年第十二詩集『日常』
1994年第十三詩集『愛の詩』
1996年第十四詩集『見えてくる』
1999年第十五詩集『記憶の川で』(高見順賞受賞)
2000年第十六詩集『私の明日が』
2002年第十七詩集『希望の火を』
2002年第十八詩集『大地』
2002年香川県より『教育文化功労賞』受賞
現在日本現代詩人会会員
人間存在の根元に触れる魂び、
生きることの叫びを詩に託し,
詩の製作を生命の糧に病苦と
絶望の闇を切り開いた魂の詩人。
  モニュメント「風の舞」 (国立療養所大島青松園)
この島で生涯を終えた人々の魂が風に乗って
解き放たれることを願って「風の舞」と名付けられた。
入所者自治会、職員、ボランティアをはじめ、多くの人々の
協力のもと、各々の手によって石積みされ、完成した。
 
 
         設計 庵治町在住の彫刻家・橋本清孝氏
   魂の園

今が錯覚の春だとしたら
強制的にふるさとを追われた
過酷なあの日は冬でした
私もいま目の前の快さにあやされながら
冬の最中に没した
あなた達のそばに少しずつ
少しずつ近づいています。

生き抜きましょう
暖かい人々の手によって成った
魂の園で
こころおきなく
この肉体から
解放されるために

         詩・塔 和子
「風の舞」メインページ
制作現場
ハンセン病とは
国立療養所 大島青松園
この詩はモニュメント「風の舞」の
建設にあたってよせられた詩です。